貨物手帳 昭和五十年版の、ほんの一部


鉄道貨物の運賃は重量×距離を基本としていますが、千差万別の貨物の種類や運び方があるため、様々なルール、特例があり、旅客運賃のおそらく数十倍の複雑さがあります。

そこで貨物取扱駅駅員の手元にあったのが「貨物手帳」です。
「貨物手帳」とは国鉄貨物の営業・運賃関係の各種規定や達を一冊にまとめたもので、手のひらサイズで、裏が透けるほどの極薄の紙を使って551ページ(昭和五十年版)、厚さ約2センチの手帳です。

そのうち、私有貨車の車体軽量化に関連する事項をピックアップしました。 なお、これらの内容は国鉄時代のものですので、現代のものとはまったく異なります。
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連絡運輸の場合の返回送の私有貨車及び貸付貨車の運賃及び運賃計算キロ程の計算方

※ 前ページに国鉄線内単独の場合の記述があるが、国鉄線内に関してはこっちの記述も同じ。空車返却回送は80kmまでタダ。


高圧タンク車等に積載した貨物の運賃計算トン数の特定
高圧ガスタンク車は積荷が軽いわりに車体が大きいためか?危ないものを運んでいるためか?割増運賃です。


返回送私有貨車の運賃計算トン数の特定
返回送私有貨車は自分の車輪で走る貨物。甲種鉄道車両の一種で、回送運賃が掛かります。その計算のための形式別一覧表です。
ガスタンク車などが、特殊鋼版を使って車両製作単価が上がっても車体軽量化を志向した理由が見えます。


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