昭和43年(1968年)12月現行「貨物積付方標準」


この貨物積付方標準は「汎用貨車」への「一般貨物」の積み付けの基本中の基本となるものである。
元々は 戦前からある「木材類の無蓋貨車積載方」をベースに、昭和27年(1952年)に初版がまとめられた。
貨物の積み付け方が主題なので、貨車の形式には あまり左右されない内容となっている。

この手のマニュアルは、頻繁に改定の行われるものでは無く、なにか重大な貨物事故が発生すると その都度 禁則事項や改善点が追加され、この昭和43年版で完成したらしい。
実際、過去の写真を見ると、明治・大正時代は もう少しラフな積み方もあったようだ。
黒貨車が無くなったJR時代には新版が出る事もなく、そのまま昭和43年版が継続使用された。
なお、特殊な貨物を、簡単・確実・迅速に積付けるために「特大貨物積付標準」等のマニュアルも古くから存在し、そちらは頻繁に改定版が出ているが、それも基本的な考え方はこの「貨物積付方標準」の応用編といえる。

JR化後、汎用貨車への一般貨物の積載は急速に姿を消したため、一般貨物の積み付けマニュアルなるものは作られていない。
今後仮に、何か一般貨物的な需要が生まれたとしても、もはやそれは「特殊な貨物」として扱われることだろう。

81ページは付録の目次、96ページから127ページは どこにでもある主要国鉄貨車の形式図、138ページから142ページは関係事項抜粋のメモ帳なので省略。
鉄道模型の貨車の積荷の参考に どうぞ。
表紙へ



表紙へ